時空を越えた悪夢のご招待
〜解決編〜


浜田「よし、準備はOKだ。二人ともインターフェースは装着したね?」

浜田が一通りのセッティングを終え、仮想システムのシートに座る舞人と星史に話し掛ける。

舞人「OKだ、浜田君。いつでも行けるよ!!」

浜田「よし、星史君も大丈夫かい?」

星史「ええ、準備万端ですよ!!」

浜田の問い掛けに星史もしっかりと答えた。

浜田「OK。それじゃあ、改めて説明するよ!!」

仮想システムの起動の準備は完了し、いよいよ作戦開始となる。浜田は二人に間違いがないよう丁寧に説明する。

浜田「いいかい?制限時間は60分。この時間内でガインたちと接触し、戻らなければ、二人の制御が効かなくなり、戻ることが出来なくなる。どのような危険があるのかもまだわからない。もしも結果はどうあれ制限時間ギリギリになったり、こちらで危険と判断したら、強制的に二人をログアウトする。いいね?」

舞人「分かっている。」

星史「了解です。」

浜田「その言葉、信じていいね?この約束は絶対守ってよ?最悪命だって落とす危険性もあるんだ。」

舞人「大丈夫さ。約束は守るよ!」

星史「心得ました。」

浜田「OK。それじゃあ、行くよ?仮想システム起動!!」

キュイーン…

舞人&星史「「Σう!」」

浜田がシステムを起動させると高音の機械音がルーム内に響き渡る。二人は脳内に刺激を感じ、急に視界が歪み出して、目の前が真っ暗になった。まるでどこか遠くへ意識を飛ばされる感覚を感じていた。

そして、次第に機械音はフェードアウトし、刺激を感じなくなって二人がそっと目を見開くと目の前には全く別の世界が広がっていた。

舞人「ここは…」

星史「もしかして…ここが仮想空間の…中?…一面真っ白だぜ…」

見渡す限りの白一色。奥行きも上空もどこまで続いているのかわからない位の開放的な空間に星史と舞人はたった二人で佇んでいた。

浜田「二人とも、聞こえるかい?」

舞人「浜田君!!」

星史「浜田さん、聞こえてますよ!!」

二人がつけているインターフェースから浜田の声が聞こえてくる。どうやらこれは通信にも対応しているらしい。

浜田「こちらでは、しっかりと二人をモニタリング出来てるよ!どうやら通信の感度も良好の様だね。無事に二人の精神をデータ化して仮想空間に転送する事に成功した。まずは第一段階突破だ!」

モニター越しに二人の姿を見て浜田も安堵しているようだ。

舞人「だけど、問題はこれからだ。これじゃあ、何処へ進めばいいのか…」

星史「ええ、動き出した途端に遭難ですね…」

しかし、広がる何もない無の世界。どこを進めばいいのか、全く宛も分からず、二人は困惑する。そんな二人を浜田は冷静に勇気づける。

浜田「大丈夫!だから、僕がこうして通信してるのさ!これから二人はガインたちの超AIと直にリンクしているコントロールシステムに行きガインたちに直接問いかけて意思を回復してもらう。そして僕は二人をこの電脳世界にあるコントロールシステムまで行く道筋のナビゲートを含めて全面的にサポートする。決して間違わないように良く聞いて気を付けてくれればいいんだ!」

星史「分かりました。宜しくお願いします!」

舞人「ありがとう、浜田君!!とても心強いよ!」

浜田「さて、時間がない、早速行動を開始しよう!まず、二人を電脳世界に適応させる。直ぐに周りに変化が出るよ!」

浜田が現実世界で仮想システムの調整をする。すると…

星史「景色が変わってく!?」

次第に景色は変わり、いかにも電脳世界という名に相応しい世界に変貌した。

浜田「どうだい?景色がそれらしく様変わりしただろう?」

舞人「なるほど、これが本来のこの空間なんだね?」

浜田「そう言う事!それじゃあ、右手にアクセスゲートがあるだろ?そこからマイトステーションのシステム内に出よう。」

星史「アクセスゲート?あ、もしかしてアクセスポイントの事か。つまりアクセスポイントが出入口になるって事ですか?」

浜田「そうさ!これから二人は有線、無線のアクセスポイントという道を通って行くんだ。」

星史「有線が陸路…無線が言わば航路ってとこか…」

浜田「そ!理解が早いね!星史君!!」

舞人「あそこだ。行こう!!星史君!!」

星史「はい!」

二人は勢いよく指示されたゲートに飛び込む。

星史「Σウゲ!?…ゲートが沢山ありやがる…」

飛び込んだ先には、さらに倍増したアクセスゲートが乱立しており、星史は忽ち声を上げる。

浜田「ここから更にゲートが増えて入り組んでくるから、しっかりと僕の指示に従ってくれよ。間違えたら、迷って抜け出せなくなるからね!!」

星史「りょ、了解です…(汗)」

舞人「期待してるよ、浜田君!!」

星史(恐ろしい事言ってんのに、舞人さん、メチャクチャ楽観的だな…(汗))

冷汗をかき本当の恐怖を感じる星史と浜田頼みの何ともお気楽な舞人、見事なまでに反応が対照的である。

浜田「まあ、任せときなよ!!次は右から三番目の無線アクセスゲートに入ってくれ!!」

星史「右から三番目…、あれか!!」

浜田「次は左端のアクセスゲートに進んで!!」

舞人「了解!!」

浜田「次もまた左!」

星史「よっ!」

浜田「次は真っ直ぐ行って右端!」

舞人「よし!」

二人は浜田の的確な指示に従い絶対に間違いないよう、確実に進んで行く。

星史「スゲー複雑だぜ〜、日頃の技術に対する姿勢も考え直さなきゃいけねぇわ、こりゃ…」

舞人「そうだね!!」

浜田「二人とも、まもなくガインたちの超AIとリンクしたコントロールシステム内に突入するよ!!前方のアクセスゲートがそこに繋がっている。どうやら、中はかなり不安定なようだから気を付けて!!」

星史「分かりました!!」

舞人「突入する!!」

二人は決死の覚悟を持ってガインたちの超AIとリンクしたコントロールシステム内に通ずるアクセスゲートに飛び込んでいった。

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