時空を越えたホームステイ
〜エピソード1〜
トントントントン…
突然、時空を超えて再会した舞人がホームステイする事になった昨日から一晩明けた朝。星史は朝早くから舞人の分も含めて朝食を作っていた。
すると、間もなく包丁の音を聞きつけ、二階の空き部屋を間借りしていた舞人が姿を現す。
舞人「おはよう、星史君。早いね。」
星史「あ、おはようございます。昨日はよく寝れました?」
舞人「もちろん。気持ちよく休ませてもらったよ!」
星史「そりゃ、安心しましたよ、肩が凝ったとか言われたら、どうしようかと思ってましたから(笑)」
舞人「普段の扱いの方が肩が凝るよ(笑)」
星史「はははっ!そりゃそうかも!」
舞人「ははは」
星史「じゃあ、もうすぐ朝食出来るんで、先に顔洗って待っててくれます?」
舞人「ありがとう。そうさせてもらうよ。」
舞人は軽やかに洗面所に向かって行った。まるで、何かから解き放たれたように。
星史「…開放感全開で見事なまでにウキウキだな。やっぱり、なんかあるなこりゃ…」
そんな舞人の様子を見て、星史はこの時空間旅行に何か裏があると推測していた。
星史&舞人「「頂きます!」」
久々の星史一人ではない朝食、傍から見ると、かなり新鮮である。
星史「どうですか?口に合うか分かりませんけど…」
舞人「いや、とてもおいしいよ!流石、星史君、随分としっかり者になったね(笑)」
星史「そう言ってくれると助かります。」
舞人「いやあ、俺には、真似出来そうにもない。」
星史「料理って、面倒だけど、やってみたら、簡単だし、意外と楽しいもんですよ?舞人さんも最低食事くらい自分で作れるようになっとかないと、いざという時困りますよ?」
舞人「彼是、何度か挑戦したんだけどね、なかなか難しくてね。」
星史「まあ、俺は両親が料理下手だし、弁当も作ってかなきゃならないしで、試行錯誤を積み重ねてここまで腕磨けたんですよ。要は慣れですよ慣れ!」
星史(…とご機嫌取りつつ、そろそろぶっこんで見るか…)
星史は様子を見ながら、真相を聞き出す為、タイミングを見計る。
舞人「そういえば、星史君、今日は学校なんだよね。悪いね、星史君。泊らせて貰っておきながら、何も手伝ってなくて。」
星史「気にしないで下さいよ、舞人さんは久々の来客なんだし!(笑)」
舞人「手伝って欲しい時は、遠慮なく言ってくれ。協力は惜しまないから。」
星史「(来た来た…ここだな…)協力ね〜それは有り難いんですけど…いつまでホームステイされるんです?」
舞人「え?あ、ええと…2、3日くらいかな?いや、1週間程度かな…ははは…ごめんごめん、まだ予定が曖昧でね…(汗)」
星史「はは〜ん…でしょうね…(俺の推理が正しければ、理由はこれしかねぇな)」
舞人「な、何だい?(汗)」
星史「んで?舞人さん。敢・え・て、聞きますけど…今回のこの旅行、いずみさんに『これでも社長なのだから、しっかり仕事してください!』とかギャンギャン言われるもんだから、そのいずみさんから家族旅行を言い訳に逃げる一計でしょ?」
舞人「(Σギクッ!)ははは…な、何言ってるんだい?星史君(汗)」
星史「やっぱり…そんなことだろうと思ったぜ…(汗)舞人さんが本職の社長職に対して熱心じゃないの有名ですから、まさかとは思ったけど…(汗)」
舞人「ま、まさか、そんなわけないじゃないか、ははは…(汗)」
星史お得意の会心の揺さ振りが炸裂し、舞人は途端に落ち着きがなくなり、何とかごまかそうとはしているものの笑い声も乾いて目も泳ぐ始末。それは明らかな動揺であり、明らかな図星を指していた。
星史「あの〜、動揺してる時点で図星だって分かるし、何より既にバレバレなんですけど…(汗)」
舞人「や、やっぱり分かるかな?(汗)」
星史は溜息を一つ吐いて話を続ける。
星史「じゃなかったら、わざわざ時空間転移装置という最先端技術まで使って並行世界に旅行なんかに行かないでしょ、しかも偶々とは言え、5年も経ってんのにいきなり俺の家にホームステイしたいなんて普通言わないだろうし。」
星史の言う事は全て的を射ており、正論を語られた舞人は既に限界だった。
舞人「星史君、す、鋭くなったね…参った…(汗)」
星史「伊達にどこぞの交番に勤めてるお巡りさんの相手していないですよ。」
根元「ハ、ハァー…クッション!!…う〜ん、風邪かな?」
星史が根元巡査の噂を立てているなど、根元巡査は知る由もない。
話を戻して、星史の読みは素晴らしいくらいに的中。舞人も敢え無く降参した。簡単に言うと、旅行を言い訳にしたただのサボりである。
舞人「せ、星史君、身も心も随分と成長したね…ここまで鋭いとは思わなかったよ…(汗)」
星史「生徒会副会長っていう逆の意味で厄介な役回りしてますからね…」
星史(て言うか、以前の舞人さんこんなんだっけか?(汗)あの時のイメージが、平和ボケが続いてる所為か完璧に崩壊してやがる…)
そんな星史を見て舞人は一層の感心の念を抱く。逆に星史はこんな人だったかと疑念を抱くと共に少々呆れている。根元巡査ほどではないが。
星史「この事、サリーさんも知ってるんですね。」
舞人「もちろんだよ。」
星史「サリーさん、優しいからな〜…」
舞人「星史君、悪いけど、この通り協力してくれないか?(苦)」
星史「(いずみさんが聞いたら、なんと思うのやら…(汗))まぁ、時間の問題だと思うけど、いいでしょ。ずっと家に閉じ籠って居たってしゃあないだろうし、あとで、うちの予備の鍵渡しときますから、俺が居ない間、サリーさんと二人でどっか行って来たらどうです?」
舞人「ありがとう、星史君、君が居てくれて心強いよ。戸締りをしっかりして出掛けさせて貰うよ!」
星史「ええ、そうしてください。(なんかどことなく根元さんに近しいものを感じる…(汗))
舞人「どうしたんだい?」
星史「あ、いえ、何も…あ、そう言えば隣は大丈夫かな…」
一方、お隣のひかるの家。レストランつくし。
ひかる「えええええ!この旅行って舞人さんの仕事から逃げる為だったんですか!?」
サリー「舞人さん、あまりにも大変そうだし、どうしてもって言われて、仕方なく協力してあげて…」
ひかる「ハァ…あの舞人さんが聞いて呆れるわ…交番に居るどっかの誰かさんに似て。」
根元巡査「ハ、ハァアアア…クッション!!!う〜ん、誰か噂でもしてるのかな…そんなわけないか、ナハハハ!!」
噂をしているのは事実だったりする。
サリー「そうだわ、星史君にも話しておかないと…」
ひかる「あ、大丈夫だと思いますよ、恐らく今の星史君はそのくらい簡単に見破れるので…」
ひかる(いつも根元さんの相手してるから、尚の事ね…)
サリー「それなら、いいんだけど」
ひかる「ええ、だから心配しなくても大丈夫です。今日はゆっくりしてください。」
サリー「はい。」
ピリリリリッ!ピリリリリリッ!…
ひかる「あ、星史君だわ、ちょっとごめんなさい!!」
ピ!
ひかる「はい、もしもし、星史君?」
星史「ああ、ひかる、サリーさんは?」
ひかる「今、一緒に朝食とってたところよ。」
星史「そうか、それでなんだけど、言いたいこと分かるよな?」
ひかる「時空間旅行の本当の目的でしょ?」
星史「ご名答。舞人さんに揺さ振りかけたら、簡単に吐いたぜ…」
ひかる「でしょうね…どっかの誰かさんみたいで…」
星史「同感だぜ。」
根元巡査「ハーーーーーーークッション!!!…そうか、疲れてるんだ、昼食はつくしさんの自然料理で回復しようっと!!」
噂の当の本人は、全くもって呑気なものである。
ひかる「とりあえず、協力してあげるのね?」
星史「まあな、時間の問題だとは思うけど、ま、せっかく再会を果たしたってのもあるし、いずみさんに知れても俺たちが悪いわけじゃねぇし。」
ひかる「そうね…Σ大変!!もうこんな時間!!」
星史「え?Σゲエ!!ヤッバ、遅刻しちまう!!じゃ、じゃあまた後でな!!」
ひかる「ええ!!急いでね!!」
プツッ!ツーツー…
ひかる「サリーさん、ごめんなさい!!学校に遅れちゃうので、私はこれで!!」
サリー「は、はい!気を付けてね、ひかるさん!!」
ひかる「はい、行ってきまーす!!」
星史「じゃあ、俺学校行くんで、くれぐれも出掛ける際は、戸締りよろしくお願いしますよ。」
舞人「OK。星史君も気を付けてね。」
星史「んじゃ、行ってきます。」
舞人「行ってらっしゃい…ん〜、学校か…!!」
二人は急いで、身仕度を整え、外に出ていく。その光景を見ていた舞人の目が怪しく光ったのを星史たちは知る由もなかった。
星史「ひかる!!」
ひかる「星史君、おはよう!!」
星史「呑気に挨拶してる場合かよ!!自転車すっ飛ばしてさっさと行くぞ!!」
ひかる「あ、うん!!」
星史とひかるは急いで自転車を走らせて学校に向かった。
ドタドタドタドタッ!!
学校に着くや否や、駐輪場から猛スピードで教室に向かう二人。既に登校している生徒はその急ぎ様に何事かと視線を向ける。
星史「急げ!!ひかる!!」
ひかる「分かってるってば!!」
ガラッ!!
星史「フゥ…ギリギリ、セーフ…(汗)」
ひかる「な、何とか間に合ったわ…(汗)」
教室に息を切らして滑り込む二人、何とか遅刻だけは避けられたようだ。
ユミ「二人とも珍しくギリギリね、何かあったの?」
星史「いや、その…」
ひかる「なんと言うか…」
星史&ひかる「「説明し難い…(汗)」」
ユミ「はあ?」
この後、予想だに出来ない事が二人を待ち受けているなど、星史とひかるはまだ知らない。
END エピソード2に続く
あとがき
時空越えシリーズ第二弾、時空を越えたホームステイ〜エピソード1〜でした。
舞人さん…舞人さん、どうして、こんなに残念な方に…
残念過ぎる、残念過ぎるよ、舞人さん!
あんた、それでも、社長か!!
…ごめんなさい、作ったの私です。
舞人さん、かなり劣化しています。もう完璧に第二の根元さんとして出来上がってしまいました。
ただ、実際問題、アニメ当初の指揮能力自体は実のところ、舞人さんより星史の方が勝っていたりするんですよね、
その流れからすると、必然的に星史がより優秀になり、舞人さんを追い越す運命なのではと妄想で出来上がりました(笑)
私自身、舞人さんファンに大変不快な思いさせてる気もしないではありませんが、あくまでも当サイトの設定なので、ご容赦ください。
なんかさらっと最後に少しだけ、オリジナルのユミさんにつなぎで登場して貰ったんですが、いらなかったかな?
エピソード2もご期待下さい。
2011/09/24