大騒動!?前編


それはある日の放課後のことだった。

カタカタカタカタカタカタ…

星史は生徒会執務室でいつも通り執務をこなしていた。

当の本人は無言でパソコンと格闘している。

星史「はあ〜、どうしよ…」

しかし、いつもと雰囲気、いや明らかに何かが違う。

普段星史に感じられるはずの覇気が全く感じられなかったのだ。

ユウスケ「溜息なんかついてどうしたんですか?高杉さん。」

星史「いや〜、ちょっとな…(汗)」

そんな星史を見兼ねて書記のユウスケと呼ばれる男子一年生が話し掛けてきた。

彼は星史の強いリーダーシップと正義感に憧れ、重複選挙の競合の末、書記という座を勝ち取った努力家である。

そんな彼は星史に対し絶対的信頼を寄せている様だ。

カタカタカタカタカタカタ…カタン?…

キーボードを叩く音が明らかに打ち間違えをしている事を物語った。どうやら相当悩んでいるらしい。

ユウスケ「何か遭ったんですか?」

星史「…いやな、今朝、ひかると喧嘩しちまってよ…お互い全然話聞いてなくてよ…」

ユウスケ「あー、ひかるさんと喧嘩ですか〜」

話によると、今朝先日星史が自分からの約束を生徒会の残務整理を理由にすっぽかした事が原因でひかるはおかんむりになり、あまりに酷い言われ様に流石の星史も口答えしたら、大喧嘩となってしまったとの事。

ユウスケ「なるほど〜、でも星史さんも生徒会の残務整理が有ったからやむを得なかったんですよね?」

星史「そのこともしっかり言ったんだけどよ…全く聞く耳持たなくて…」

ユウスケ「それで、爆発しちゃって喧嘩になったんですね?」

星史「なんて謝ったらいいか、言葉が思い浮かばねぇんだよな…」

ユウスケ「素直に謝れば、大丈夫ですって!ひかるさんも言い過ぎたと思ってますよ。きっと!」

星史「そうだといいんだけどな…」

ユウスケ「大丈夫ですよ!ささ、とっとと終わらせて謝りに行きましょう!」

星史「ああ、そうするか〜。」

星史たちは仕事に戻り、パソコンと対峙を再開した。

カタカタカタカタ…

タンッ!

星史「ふぅ〜、これでよしっと!」

ユウスケ「あ、高杉さん終わったんですか?」

星史「ああ、ようやく打ち込み終わったよ。パソコンあると効率は良いんだけど、長時間向き合うと目が疲れるわ〜(汗)」

今日は執務室には副会長の星史と書記のそのユウスケと呼ばれる男子一年生と、今、予算を聞きに出払っている会計のユミと呼ばれる星史と同じクラスの女子二年生の三人だけである。

ユウスケ「世の中、便利になりましたけど、長時間にらめっこは流石に来ますよね。」

星史「会長居ないだけでこれだもんなぁ(汗)」

ユウスケ「こんな日に限って会長特欠ですからね〜」

生徒会長は本日柔道部の県大会で特別欠席扱いになっている。それもあって星史たちは会長の分まで執務をこなさなければならないという大忙しの状態だった。

星史「まぁ、しょうがないっちゃ、しょうがないけどな〜、会長にしたら、最後の大会だからなぁ」

ユウスケ「ただほとんど会長のやり残しの報告書ばっかりですけどね…(汗)」

星史「うーん、確かにここまで溜めてるとは思わなかったけど…(汗)」

会長の悪い癖である後回し癖が祟り、星史たちは溜め込んだ報告書に格闘していたので二人共疲労困憊の様子が一目瞭然なのは言うまでもない。

ガラガラガラ…

ユミ「戻りましたぁ。」

星史「ユミ、お疲れ。」

ユミ「そっちは終わったの?」

ユウスケ「ええ、なんとか。」

星史「まったく、剣道部の練習が休みだとこれだもんな。マジで萎えちまうぜ…」

ユミ「はぁ〜あ、ねぇ高杉君、いい加減、会長に報告書くらいしっかりやってって言ってくれない?」

星史「あのな〜、俺だって、何度も言ってるっての。だけど、相変わらずマイペースで…」

ユミ「ホント困ったものね〜…」

星史「まあまあ、悩むなよ!さあてと、ひかるに謝りに行くとしますか〜」

星史たちがそんな会話をしてる時…

バタバタバタ!…

ユウスケ「うん?」

星史「あん?」

誰かが廊下を走る足音が聞こえてきた。

どうやら相当急いでいるらしい。

ユウスケ「なんか急いでいるみたいですね。」

星史「おいおい、誰だよ、放課後だからって急いで廊下走ってる奴は…(困惑)」

ユミ「先生に見つかったら、怒られるわよ、まったく(怒)」

星史「まぁ、そうカリカリすんなって。…にしても、なんか様子がおかしいなぁ…なんか焦っているような…」

ユウスケ「はい、そうですね。」

明らかに様子がおかしいのは、明白。

そして足音は次第に大きくなっていく。

星史「うん?ちょっと待てよ…なんかこっちに向かって来てねぇか?」

ユウスケ「え?」

バーン!!

ユミ「Σわ!」

女子「ハァハァハァ…」

次第に近づいている事に気付いたのも束の間。

勢いよく引き戸が開いたと思うと、ユニホーム姿の女子が息を切らして膝に手を当てて姿を現した。

女子「た、大変です!!」

星史「おいおい、ノックもしないでどうしたんだよ?って、あれ?もしかしてキミ、テニス部の子?」

ユミ「こんな時間に走ってたのあなたね?何考えてんのよ!」

女子「ご、ごめんなさい、教員室行ったら、先生居なくて…それで、急いでて…」

星史「まぁ、落ち着けよ、んで、どうしたんだよ?」

女子「それが大変なんです!テニス部の練習中に他校の不良がいきなり現れて!」

星史「Σ何だって!?」

女子「本当なんです!今、香坂先輩が不良と揉めてて…」

星史「Σひかるがぁ!?わかった!すぐ行く!ユミは先生たちに伝えてくれ!ユウスケは近くの交番に連絡だ!根元さんならすぐに捕まると思うから!」

ユウスケ「はい!」

ユミ「了解!」

星史「面倒な事になってなきゃ良いんだけどな。ひかるの奴、気が強えし、今朝の事もあるもんなぁ、まったく!!」

星史は大急ぎでひかるの居るテニスコートに向かった。


後編へ続く…

あとがき

はい、本来ならば、一つでまとめようと思ったのですが、長いので二つに分割しました。

オリジナルサブキャラを登場させたと思ったら、見事なまでに適当な名前でごめんなさい。

是非とも後編にもご期待して下さい。


2011/01/05